初心者向け☆透明水彩絵の具の選び方を解説!

アーティストの吉原凜です♪
絵を描いてみたいけど、一体何で描いたらいいのかわからないという方は案外多いのではないでしょうか。

そういった皆さんのために、今回は透明水彩絵の具をご紹介しようと思います。

私自身も普段絵を描く際に使う場面が多いのがこの透明水彩絵の具です。

身近で手に入りやすいので道具も揃えやすく手軽に使うことが出来ます。

子供の頃、学校の授業で使ったことがある方も多いかもしれませんね。

そんな手軽に楽しめる透明水彩絵の具の選び方や水彩絵の具のあれこれを初心者向けに解説したいと思います。

Contents

透明水彩絵の具の選び方:種類と特徴

実は絵の具と一口にいっても、大まかに分けると透明水彩と不透明水彩(ガッシュとも言われます)とがあります。

そして使い方や特徴がまったく違うんです。

透明水彩絵の具の特徴は・・・

●淡い透明感のある色合い
●白色を使わず、紙の白い下地を活かして表現する
●色の濃淡は水の量で調整する
●にじみの風合いが美しい
●暗い色・濃い色の上から薄い色・明るい色は塗り重ねられない
●耐久性が低く紙以外のものには描けない
●粘り気が少ないので細い線が描ける
●準備と片付けが楽!
●基本的に修正が出来ない

不透明水彩絵の具の特徴は・・・

●マットな質感の仕上がり
●下の絵の具が透けて見えにくい。
●重ね塗りに適しているので濃い色の上から明るい色を塗り重ねられる
●白い部分や光の表現は白色を使う
●耐久性が高く紙以外の木やガラスなどにも描くことができる
●明るい色を作るときには白を使う

簡単に比べてみましたが、いかがですか?

ネガポジ比較??というくらいに透明水彩と不透明水彩では特徴や特性が正反対なんです。

私は透明水彩絵の具のにじみやぼかしが生み出す幻想的な雰囲気が大好きなので、透明水彩絵の具を主に使っていますが、画材は自分の描きたい絵やスキル、好みに応じて自由に選ぶことができるのが楽しみのひとつでもあります♪

透明水彩絵の具の選び方

どのメーカーの絵の具を選ぶかを吟味する前により役に立つポイントや注意点をご紹介します。

●12色セットと18色セット以上どれを選ぶ?
まずはセット売りを購入し、混色出来ない色は単体で買い足す方法がおすすめです。

12色ですと色が少なすぎて表現の幅が限られてしまいます。

24色以上だと色が多すぎて使わない色も必ず出てきます。

透明水彩は色を混ぜれば混ぜるほど色が濁ってくるんですね。

そしてこの混色が初心者にとってハードルが高いので、なるべく混色をせずに描けるのが18色です。

実は私自身18色セットを使っています。

混色することで色の表現がより自由になり、混色できない色は買い足すことで表現の幅を広げています。

というわけで、初心者でも18色あれば快適に水彩画を楽しむことができますよ。

●チューブタイプと固形タイプどっちを選ぶ?

絵の具といえば一般的にはチューブタイプを思い浮かべる方も多いと思いますが、実は固形タイプもあるんですよ。

簡単にそれぞれの特徴などを解説します。

*チューブタイプ
・塗る面積が広い場合に大胆に描ける
・チューブの中で絵の具が固まることがある
・絵の具の量が多いので躊躇せずに表現できる

*固形タイプ
・塗る面積が少ない絵などに向いている
・持ち歩くことができので、旅先や屋外で絵を描くことができる
・使っていくうちに絵の具の真ん中に穴があいていく

私はカルチャーセンターなどでも教えているので、携帯できる固形タイプを使うことも多いです。

生徒さんにもこのタイプを使ってもらっています。

家で描くときも引き出しに入れておいて、さっと取り出せて、使い終わったらそのまましまえるので本当に便利です。

大きめの絵を描くときにはチューブタイプを使ってのびのびと描きます。

いずれにしてもそれぞれの特徴がわかれば用途に合わせて使うことができます。

おすすめの透明水彩絵の具

次はいよいよ具体的な絵の具メーカーをご紹介します。

●ホルベイン

認知度が高く、初心者からプロまで使っている日本の画材メーカーです。

初めてホルベインと聞いた時には、てっきり海外のメーカーだと思っていましたが、ルネッサンス期の代表的な画家、ハンス・ホルベインの名前に由来します。

創業は明治33年と大変古く、由緒ある画材メーカーなのです。

ホルベインの絵の具は発色やのびも良く、幅広い年齢層で使われています。

手に入りやすく、高品質でありながら価格も手頃なので人気があります。
私もチューブタイプの絵の具はホルベインを使っています。

●ターナー

正式な会社名はターナー色彩株式会社といいます。
その名の通り、色彩に強いこだわりをもっている、こちらも日本のメーカーです。

透明水彩絵の具全54色のうち37色が単一顔料で作られているので、混色しても色が濁らないのが特徴で、描いたままの色彩を長期間保つことができるのだそうです。

人体や環境に有害とされる原材料をできるだけ使わないようにしているそうで、誰でも安心して使うことができます。

ただ、画材屋さんに置いてあることが少ないので、通販での購入になる場合がほとんどです。

●サクラクレパス 絵の具 固形水彩プチカラー

こちらは屋外や手軽にスケッチ、イラストなどを楽しみたいという方におすすめの固形タイプの水彩絵の具です。

この絵の具と水筆(水が入れられるようになっている筆。水入れを準備する手間が省ける)は最強の便利画材ツールです。

準備も片付けもとにかく手間なし!

気軽に絵を描きたい方にはこのセットを使うことを私はすすめています。

●ウィンザー&ニュートン コットマン・ウォーターカラー

こちらもアマチュアからプロまで使用できる高品質の透明水彩絵の具です。

イギリスのメーカーですが、手に入りやすく、コスパもいいので継続しやすく気軽に始められます。

同メーカーの英国王室御用達のプロフェッショナルシリーズもありますが、そちらよりも発色が鮮やかです。

ご紹介した絵の具はオールマイティなもので、どれを選んでも間違いはないです。

実際に使ってみるのが一番いいのでしょうが、なかなかそうもいきませんよね。

どうしても選べないという方は、一番ポピュラーで高品質、どんな画材屋さんにも置いてあるホルベインをおすすめします。

まとめ

透明水彩絵の具についてご紹介しましたがいかがでしたか?

水彩絵の具と一口に言っても全く特徴の違う種類の絵の具があることに驚かれた方もいるかもしれませんね。

チューブタイプか固形タイプか、何色入りか、どのメーカーにするか、ご自分でピンとくるものを選んでいただくのが一番です。

今もなお多くの方を引きつけてやまない、私の憧れの画家、いわさきちひろさんが使っていた絵の具も透明水彩です。

その透明水彩のにじみやぼかしの技法が作り出す偶然性は本当に綺麗で、私はこれらの技法が透明水彩の一番の魅力だと思っています。

是非とも透明水彩絵の具を使ってこの美しさを体験してほしいです!

それでは、また!
この記事がみなさんのハッピーアートライフのお役に立てたら嬉しいです^^

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