初心者でもわかる・透明水彩絵の具で描くための3つの技法➀を紹介☆彡
アーティストの吉原凜です🎵
今回は初心者向け、透明水彩絵の具で絵を描く際の3つの技法➀をご紹介したいと思います。
技法と聞くと何だか難しそうとだと思われる方もいるかもしれませんが、料理で言えば具材の切り方がみじん切りや角切り等いろいろあるように、要は絵の具を使って塗る方法がいくつかありますよということです。
今回は水彩技法の基本である、にじみ・ぼかし・グラデーション・の3つが上手く描けるようになると表現の幅が広がり、描くのが楽しくなっていきます。
これから、透明水彩を描いてみようと思っている方や、もう少し自分の絵に深みが欲しいと思われている方は、是非参考にしてみてください!
ブログの説明と関連させて動画もアップしましたので、併せてご覧ください^^
Contents
透明水彩の技法➀ にじみ
透明水彩の技法と言えばまずはこれ、にじみという技法です。
水彩紙に水や絵の具をのせて、染みて広がった模様がとても幻想的です。
この技法は、多めの水を使うので、使う紙は薄いとよれてしまいますので、練習する場合でも厚めの水彩紙を使いましょう。
これには二つのやり方があります。
水の上に絵の具をのせるやり方
- たっぷり水を含ませた筆を塗りたい範囲に置きます。
- そこが乾く前に、多めの水で溶いた絵の具をのせていきます。
この二つの工程が濡れている状態で行うので、
ウェット・イン・ウェットとも呼ばれます。
コツ
■最初に水を塗るときは、紙がテカテカ光るくらいに。
■最初に置いた水が乾く前に、絵の具をのせるようにします。
※のせるという言葉がピンと来なければ、絵の具を水の上に置く、または落とすというイメージ。
■たっぷりの水を使うこと。
■塗る範囲が狭いと綺麗なにじみにならないので注意。
水で溶いた絵の具に別の色をのせるやり方
- たっぷりの水で溶いた絵の具を置きます。
- 乾かないうちに、次に置く絵の具も水でたっぷり溶いてから、のせます。
コツ
■最初に水を置かない分、乾きが早いため、時間との勝負になります。
■最初に水を置く場合よりも、全体的に濃い色になります。
薄めに描きたい場合には水の量を増やして絵の具を溶くか、水の量に対して絵の具を薄く溶いたりします。
透明水彩の技法② ぼかし
次にご紹介するのが、ぼかしという技法です。
塗った色が乾く前に、色の境目を水の筆でのばして、濃い色から薄い色にぼかします。
グラデーションの一種です。
やわらかい印象になり、きれいなぼかしが出来た時には、自分が癒されているような気にさえなります。
- たっぷりの絵の具を溶いて、塗ります。
- 塗った絵の具が乾く前に、水を含ませた筆でぼかしていきます。
- 左から右へぼかす場合は右側をなじませたり、上から下へぼかす場合は下側をなじませたり、縁をぼかしたり♪
コツ
■パレットにたっぷりの絵の具を作っておきます。
※溶いた絵の具の量が少ないと、途中で絵の具を足さないといけなくなり、絵の具を溶いている間に、最初に塗ったところは乾いていくので、きれいなぼかしが出来ません。
■水彩紙が乾く前に素早く描く。
■水の量に注意する。
※筆から水が落ちない程度に。かすれる状態は水が少なすぎ。
透明水彩の技法③ グラデーション
3つ目にご紹介するのは、グラデーションという、風景画でよく使われる技法です。
ぼかしとの違いは、グラデーションは広い面を描くときに、例えば、空や海、山や川などに使われることが多いということです。
水が多すぎても、少なすぎても、上手くいきません。
水の量がとても大切になってきますので、絵の具の様子を見ながら、上手に水と付き合う気持ちで練習してみてくださいね^^
- 最初にたっぷりの絵の具を溶いておく。
- 水をたっぷり含ませた筆で水彩紙を一面に塗る。
- 絵の具を筆にたっぷりと含ませて、上から下へ塗っていく。
コツ
■描く面が広ければそれだけ多くの絵の具を溶いておく必要があります。
■ぼかしと同様に途中で絵の具が足りなくなると、作り直している間に、塗った部分が乾いてしまい、ムラになってしまうので気をつけてください。
■水彩紙の下に本などを置いて、少し傾きを加えたり、狭い範囲を塗るのであれば、紙を手で傾けるとよいでしょう。
■溜まっていく絵の具をのばすように塗っていくと、ムラになりにくいです。
絵の具が溜まってしまった部分は、筆でぬぐうか、ティッシュでそっと吸い取っても大丈夫です。
絵の具を二色使って、同じ手順でやってみると、さらに面白い表現が出来ますよ^^
同系色だときれいに繋がりやすいです。
まとめ
他にも様々な技法がありますが、ここでご紹介したものは、透明水彩の醍醐味でもあり、代表的な技法です。
透明水彩は塗った時には濃く感じられた色も、乾くと淡く見えます。
それが、やわらかで澄んだ色合いを生み出します。
そして、これらの技法は時間と水の量で表現の幅を幾重にも広げていくことが出来ます。
現代は時間を待つことが出来ずに、早く仕上げる事を良しとする風潮があります。
絵の具がにじんでいく様を楽しみながら、ゆっくりとした時間を過ごすことも、忙しい世の中で暮らす私たちには必要なことのような気がします。
今回ご紹介した技法を、遊び感覚で是非チャレンジしてみて下さい♪
この記事がみなさんのハッピーアートライフのお役に立てたら嬉しいです^^