シンプル!絵を描くときの色彩センスを磨くコツをわかりやすく解説~その①~
みなさん、こんにちは^^
アーティストの吉原凜です。
あなたは絵を描くときに、イメージ通りに絵を描くことができますか?
もし、そうでなければ、この記事がその役に立つかもしれません^^
人が絵などを見て、配色がいいなと思うとき、その色や色彩が調和している、と言うそうです。
そして、なんとこの色彩調和についての議論は、古代ギリシャから続くテーマだというのですから驚きです。
デッサンや下描きは上手く出来ても、色の使い方がうまくいかず、自分のイメージ通りにいかないという方は多いのではないでしょうか。
二回のシリーズに分けてお伝えしたいと思います。
今回は色の決め方なども含め、センスアップのコツをわかりやすく解説したいと思います。
Contents
絵の色彩センスを磨くコツ:色相環で決める
絵を描く際の、色使いを成功させるカギの一つ目、実はとてもシンプルです。
「似た色でまとめる」
または
「反対の色で引き立て合う」
このどちらかなんです。
似た色というとイメージは沸きやすいと思いますが、緑の反対色は何色?と言われると、一瞬考えてしまうかもしれません。
まとまった感じを出したいと思うときには、同系色、類似色を組み合わせます。
そうすると必ず調和し、絵全体が落ち着きます。
逆に、メリハリを出したい場合には反対色や補色を組み合わせるといいでしょう。
じゃあ、具体的にどうするのか?
この図が「色相環」といい、色を虹色の順に並べています。
この図を使って色を決めてみます。
「色相」とは、赤とか青とか黄など、色みの違いを表すものです。
ですので、まずは色を決める時に、暖色系にするか、寒色系にするか、
色みの性質を重要視するのか、色の持つイメージを大切にするのか・・。
この部分を決めていきます。
この色相環の中で、近くにある色同士を類似色といい、遠く離れた色同士を反対色(黄緑と赤紫など)、
ほぼ真向いの色同士を補色(黄色と紫など)といったりします。
補色は色相の差がもっとも大きいので両方の色を目立たせる効果があります。
このように絵全体を落ち着かせたいのか、メリハリを出したいのか、ここが決まれば、
同系色にするか、補色にするのかという選択ができます。
絵の色彩センスを磨くコツ:ちひろの絵から見る補色の効果
別の記事で、私が憧れる絵描き・いわさきちひろについて書いていますが、実は彼女の絵にはこの補色を効果的に用いた作品がたくさんあるのです。
実際に描かれた絵を見るとわかりやすいと思います。
「黄色い傘の少女」1969年
色相環を見ると、傘の色に使っているこの「黄」は、補色である「紫」が長靴の色に使われています。
とてもシンプルな構図ですが、補色の紫はワンポイントとして使われているので、色が際立って、
絵全体が引き締まっています。
補色をワンポイントで使うところも、実際に絵を描くときには、真似したいですね!
「夏草のパーティー」1972年
この絵にも緑と赤、青と橙、紫と黄という補色が使われていてます。
いろいろな色が使われていますが、こんな風に補色を意識して描いてみると、
絵が生き生きして見えます!
色彩センスを磨くコツはこんなところにも隠れていたんですね^^
絵の色彩センスを磨くコツ:絵の雰囲気を決める「トーン」
次に、色彩の「トーン」について見ていきたいと思います。
この「トーン」は色調のことで、これに関係しているのが、明度(色の明るさ)と彩度(色の鮮やかさ)です。
引用:かわいい色の本 デザインと言葉の配色ブック / エムディエヌコーポレーション
イメージを大切にしたい場合は、このトーンで考えると、イメージ通りの配色が出来上がります。
例えば、いわさきちひろのこちらの作品。
「王子を想う人魚姫」1967年
こちらの絵は、絵本「にんぎょひめ」の中に登場するシーンの一部分です。
明度も彩度も低めになので、タイトルの通り、王子を想う人魚姫のせつない気持ちが
伝わってくるかのようです。
ダル(dl)くらいの印象です。
こちらはみなさん、ご存じ。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」。
決して明るい、華やかなイメージの絵ではありません。。
このような深くて渋いイメージを作り出したい時には、ベリーダーク(vd)や
ダーク(dk)を中心に使う感じですね。
逆に、ベリーペール(vp)、ペール(p)などを使うと、やわらかで、明るい、軽いイメージが出ます。
フランスの女流画家、マリー・ローランサンの絵はそんな雰囲気の絵です。
まとめ
この記事を読んで、なんとなく絵を描いてみたくなったな~とか、
自分はどんなトーンが好きかな?と考えてみたくなったと、思って頂けたら嬉しいです🎵
色の組み合わせを具体的に決める前に、まずは基礎知識が必要です^^
上手く色を使えるようになるには、感覚よりも、理論でやってみることも必要な部分に
なると思います。
いろんな絵を見ながら、自分はどの色調が好きなのか、惹かれるのか、探してみると
面白そうですね。
そういう部分が見えてくると、自分のオリジナルの色調に繋がっていくのかもしれません。
次回は、絵を描くときの色彩センスを磨くコツをわかりやすく解説~その②~
をお届けしようと思います!
この記事があなたのハッピーアートライフのお役に立てたら嬉しいです^^